地震保険の保険金、税務上の取り扱い

この度の北海道胆振東部地震により被災された皆様に謹んでお見舞い申し上げます。

さて、この度の地震で地震保険に入っていた方も多いと思うのですが、保険金が入金になってきた場合、税務処理はどのようにしたら良いのでしょうか??

地震保険金が入金になったら。

例えば、実際にあった例で言いますと、

当社で管理させていただいている木造アパート1棟で、6,000万円の地震保険に入っていました。

地震保険は全国一律の基準で査定します。そして、1軒1軒必ず鑑定員が現地調査をします。鑑定員の多くは一級建築士の方々です。

鑑定人が現地調査の上、一部損壊という鑑定をしました。(建物への損害が時価額の3~20%以内という鑑定結果)

すると、

地震保険金額6,000万円×5%=300万円が後日振り込まれます。

このお金は収入でしょうか?それとも帳簿外で処理してもいいのでしょうか??

これは、個人事業主と法人で取り扱いが違います。

 個人事業主の場合

この場合は帳簿外で処理して構いません。

なぜかと言いますと、この地震保険金は、地震で損なった財産を現状までに回復させる(損失を補填する)意味合いのお金になります。

そのため、『収入』には計上しません。

収入ではないのですから、地震で損傷を受けた部分を補修するためにかかった費用も『経費』には計上できません。

分かり易く言いますと、

『今回の地震による被害を地震保険で補填してもらって修理した、帳簿外で』というだけの事になります。

もちろん、いつ補修をするかは自由です。また、値下げ交渉などをして、もしも補修費用が保険金を下回っていくらかお金が残っても帳簿外です。。

法人の場合

この場合は、入金された保険料は一旦雑収入などで売上げとなります。(勘定科目はそれぞれの法人の税理士さんへお尋ね下さい)

ここが辺が先ほどの個人事業主との大きな違いです。

法人は営利を目的として設立されている前提ですので、入って来たものは基本的にすべて収入、という考え方です。

すると、保険金収入(この場合で言うと300万円)が丸々所得になって課税されますので、補修費用を経費計上したいですよね!

しかしながら、このような地震が発生した際は建築業者さん、設備業者さんなどはテンテコ舞いの忙しさです。

そのため、補修にかかるのがその法人の事業年度内に終わらない可能性がある訳です。

(・・まぁ、翌年度に経費計上すれば良いんですけどね。でも、なるべくなら同一年度で精算しておきたいじゃないですか?)

そこで、特別勘定を作ります。例えば、『災害損失特別勘定』などの科目を作り、そこに地震被害の補修費用を経費として計上します。実際に工事が完了していなくとも、着手していなくても、見積書の金額を載せておけば大丈夫です。

こうすることで、保険金が入って来た事業年度内に補修費用を経費計上できます。

見積書と実際の補修費用に差額が出た場合は、次年度に精算すればOKです。

その他、法人には地震で受けた被害や社員への見舞金など、幅広く特別損失に計上できる特例が設けられています。

以下の国税庁のHPから概要を見ることができます。

国税庁『平成30年北海道胆振東部地震に関するお知らせ』

地震保険は日本全国、どこでも必要な時代になりましたね!

この記事を書いた人

中村(代表)
中村(代表)
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不動産ラボ、代表の中村です。

当社は事業用の収益物件に特化した会社です。
事業用ですから、それら資産の継承、相続、税務などについての
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